夏のコワい話

こんにちは。今日も楽しいマキオカです。

一昨日、マキオカから無事帰宅しました。
いやー、今年の夏は雨が多くてまいった、まいった。
わたしのような季節労働者やイベントを催す方、農家の方々にとっては、ツライ夏でありました。

マキオカネイチャークラブは、雨天でもキャンプを楽しんで頂けるよう予備のタープやテント、ゲーム類をご用意しているのですが、お客様の「星空を見たかった」とか「青空の下でブランコに乗りたかったな」という心の声が伝わってきて、残念な氣持ちでいっぱいになる。

「雨には雨のキャンプのよさがある」と思おうとしても(確かに雲海のようなロケーションが楽しめる)、しょせん負け惜しみの感が免れない氣がする・・・。
「マキオカネイチャークラブに行ったのに雨でガッカリだった」という感想をお持ちの方、是非ともリベンジをしに来てくださいね。
お待ちしています!

それはともかく。

久し振りに鎌倉に帰ると、まず掃除をする。
ふんどし息子も彼なりに頑張ってはいるが、流しの中や洗面所はドロドロだし、棚は埃で白くなっている。
シーツを洗濯しアイロンをかけ、やっと一息。
お菓子と飲み物を用意し、テレビの前に寝転がり、(我が家にはアンテナがないのでアマゾンプライムやAbemaTVを)ぼんやりと観る。

あー、シアワセ。

夏といえば「恐怖映像」や「怪談話」。
今年の夏は忙しくて、全く観ていない。
暇に任せて、ネットで探して観てみる。

こういうのって、ほとんどが作り物だという。
本物ばかりを流しちゃうとよくないんだそう。

「くっだらなーい。これ、完全に作ってるよね。怖がらせようっていう意識が透けて見えるんじゃっ!大体なんで何もない日常を、ビデオで撮影してるワケ?」などと、お菓子を食べながら訳知り顔で独り言を言う。

昔はけっこう真に受けてキャーキャー言ってた癖に。
女子と小人は養い難し、ですな。

とはいえ、中にはヤバイ本物も混ざっている時があるらしい。

我が家にも恐怖体験(?)がある。
あれは30年ほど前のこと。

鎌倉の夫の実家に行き、夜10時くらいに当時住んでいた横浜に帰るために車に乗った。
まだ1歳だった長女が寝てしまったので、後ろに寝かせ、わたしは助手席に乗ってドアを閉めた。

主人が細い裏道を運転しながら、あるお屋敷の前で呟いた。
「そういえば、この家は知り合いの子どもの家なんだ。僕が学生時代に子ども達をキャンプに連れて行くバイトしていた時に知り合ったんだけどね。とても懐いてくれて家に遊びに来たこともある。交通事故で死んじゃったけどね」
言葉が終わるか終わらないうちに、突然、車のルームライトが点いた。

何事かと夫を見ると、心なしか青ざめ、運転席側のドアを押さえながら運転している。
「どうしたの?」と声をかけると「今、急にドアが開いた」と答えた。

なんで?
わたしは確かにしっかりとドアを閉める音を聞いた。
半ドアではなかったと思う。
よしんば半ドアだったとしてもあのタイミングで、なぜ?

車を停め、顔を見合わせる。
緊張をほぐそうと「今、ここにその子がいたりして。後ろの座席が濡れてたりなんかして」と、引きつった笑顔で後部座席の下に手を伸ばすと。

うそ。
濡れてる?!

何か湿った感触がし、思わず手を引っ込めるわたし。
暗闇の中、夫としばし無言で後ろを見つめる。

「と、取りあえず帰ろう!!」
「そ、そだね。」
何かを振り切るように帰宅したわたし達。

・・・ま、あの湿ったモノは娘の濡れたオムツだったんですが。

それはそうと。

先日、娘からわたしの書いたブログの話を読み「ゾッとした」と言われた。
酒の失敗(2)

知人にその話をすると「ご家族ならゾッとするでしょうね」としみじみと言われました。
とほほ。

そうね。
子どもの頃は鬼才楳図かずおの「へび女」を読み、トイレに行けなかった。
美内すずえの「白い影法師」は、読んでいた本を放り出すくらいコワかった。

それから幾年月。
少女はおばさんになり、世界も変わった。

今では幽霊が頑張ってウロウロしていたとしても、老眼で氣が付かないんじゃなかろうか。
「霊の存在がコワいと言っても、誰しも逝く道だから天に唾を吐くようなもの。自分に返ってくるだけ」ということも分かってきた。

しかも、あんまり怖がると、わたしのような面白がりの霊は「もっと楽しませたいっ」と、発奮する可能性もある。

そして、霊に取り憑かれたとしても、すぐどうこうなるわけではなさそう。
同じ「直ちに影響はない」ものでも、放射能や食品添加物や農薬の方が物理的に影響を受ける分、よっぽどコワい。

年を取ると、若い時と違ったコワいものができる。

今のわたしは「ダブルブッキング」とか「トレーラー水浸し」とか「お客様がいる時の雷」「井戸のポンプの故障」の方が、よっぽどコワい。
さらに言えば、自分や身近な家族や友人の病や死の方が。

が、今はコワいと思っている諸々の出来事も、人生が過ぎてしまえばなんということもなくなるのは自明の理。

最期を迎える時、漫画を読んでトイレに行けないほど怖がっていた自分も、素敵な殿方の前で酔っぱらってパンツ姿になって寝てしまった話を聞きゾッとした自分も、親しい人たちとの別れに怯えた自分も、懐かしくいとおしく感じるようになるのであろうなあ、と思うわたしなのでした。

つづく

今までコメントをくださった方々へ。

こんにちは。今日も楽しいマキオカです。

一昨日、マキオカから鎌倉に帰宅して用事を済ませ、やっと一息をつきながらパソコンをいじっていた。
わたしはとにかく機械類(パソコンもひとくくりに「機械」と言ってしまうのも、機械オンチのおばさんの特徴)が、大の苦手。

でもブログを書き始めてもう5年。
最近はブログを書いたりアップする手順で間違えることはなくなった…と思っていた。

この「マキオカのネイチャーな日々」は、アメブロ、FC2、ナチュログにアップしている。
(「何で?」と思われる方もいらっしゃるでしょうが、なんとなくブログをやっているうちにそうなってしまい、止めることができずにいる)

暇だったので、アメブロの「コメント管理」をチェックしてみる。
「公開済み」と「承認待ち」とあり、いつも「公開済み」が白くなっている。
いつもはそこをいじることはないのだが、何氣なく「承認待ち」をクリックしてみると。

あれ?
「承認待ち」が白くなった。

ここって、クリックできたのね。
初めて知った・・。

すると、何といくつかのコメントが出てきたではないか。
過去に遡って操作してみると、やはりいくつかコメントが現れた。

うそ・・。
こんなに(といってもそんな数はないけど)コメントをくださった方がいたのね。
ありがたしっ!

こんなわたしの書き散らした雑文にコメントをくださるなんて、きっと心優しい方々に違いない。
なのに、わたしは・・。

ネットを始めた頃、あるブロガーにコメントを送ったのに返信コメントを戴けず「そういうもんなのね」と思いつつ、淋しい氣持ちになったことを思い出す。

うっうっうっ。
ホント、申し訳ないよう。

無視したワケじゃ、ないんです。
「公開済み」と「承認待ち」の部分の使い方を知らなかっただけなんです。
そして、読者の方からコメントが来たらメールで知らせてもらえると思って(確か以前そんな設定にした)、あまりチェックしてなかっただけなんです。

そんなこと言っても言い訳にしか聞こえないと思いますが。
確かに言い訳なんですが。

ホントにごめんなさいっ。
申し訳ありませんでしたっ!

感涙にむせびながら、読ませて頂きました。
コメントを書いてくださって、ありがとうございました!!

そういえば、つい先日、FC2 でも同じことがあった。

いつもは管理画面の「ブログ拍手」という項目はチェックしないのだが、何となくクリックしてみたら。
何と「拍手コメント」というものがあり、同じ方がいくつか素敵なコメントをくださっていた。

わたしったら何の返信コメントもせず、放置していたのね。

「ガン無視されてる」って、思われたことでしょう。
せっかく温かいコメントをくださったのに。

でも、違うんです。
「拍手コメント」なんて、存在自体知らなかったんです。

バカバカバカッ。
わたしのバカッ。

ようく叱っておきますので、何卒ご容赦のほどお願いいたします。

それにしても。

「あんなくだらないブログを書いてるくせに、コメントに返信もしないとは!もう読まないけんねっ」と思われて、この文章も読んで頂けず、お詫びが届かない方もいらっしゃるかもしれないと思うと、とっても悲しい・・。

そして、今までの人生、氣が付かないけど他にも何かやらかしてやしないかと思うと(いや、絶対やらかしてるね)、ちょっとゾッとしてお腹が痛くなるわたしなのでした。

つづく

酒の失敗(2)

こんにちは。今日も楽しいマキオカです。

酒を過ごした時の症状にはいろいろなパターンがある。
やたらと愚痴っぽくなる人や、感情の起伏が激しくなり大声を張り上げたり泣き出したりする人、トイレで便器を抱え込む人など、傍で見ていると面白いことこの上ない。

が、お酒の席でのそういった症状を聞かされるのは、醜態をさらした本人としては臍を噛んで死にたくなるほどイヤなもの。
情けを持った大人として、嗤いモノにするのは止めましょう。
・・・ホント、止めてくださいねっ!!(涙目)

最近のわたしの症状は「声が大きくなり(自分の話を聞いて欲しくなる)」「同じ話を繰り返すようになり(何を話したか忘れてしまう)」「やたらゲラゲラ笑い、言いたいことをいい散らし(頭のネジがゆるくなると思われる)」「酒量がある一線を越えるとバタッと寝てしまう」というパターンらしい。

態度がデカくなって、腹を突き出し始めたら要注意。
今後、わたしと一緒にお酒を飲む機会ができてしまった方、ご注意くださいね。
そして広い心でのご対応、よろしくお願いします。

それはそうと。

酒の席での失態は多々あるわたしだが、幸いなことに加齢とともに忘却の彼方へと消え去ってくれている。
ある意味、年を取るってありがたいとしみじみ思う。

が、去年のあの失態だけはまだ生々しく記憶に残っている。

わたしは去年の夏、甲府市で行われたある勉強会に参加した。
会場となったのは、以前お寺として使われていたものに手を入れた趣のある建物。
当然クーラーなどなく、扇風機で涼を取っていた。

勉強会が終わり、そのまま懇親会となった。
その夜はその会場に泊まることにしてあったので安心してお酒を飲むことができる。

美味しいお酒とお食事、そして楽しい仲間。
当然のことながらお酒が進む。

夜も更け、宴会に参加している者は3人の男性とわたしだけになっていた。

この3人の男性、それぞれにとっても魅力的だ。
綾野剛似のAさん、西城秀樹似のBさん、伊勢正三似のCさんだ。
あ、若い頃ね。

3人ともそれぞれ独自の世界でご活躍されている。
(以下、剛・秀樹・正三【敬称略】)

若かりし頃は皆さんさぞかしオモテになっただろうという風貌。
そしてその外見以上に「ここに至るまで人生のしょっぱい水をたくさん味わってこられたのだろうなあ」と思わせる含蓄のある言葉や引き出しが、さらにそれぞれの魅力に磨きをかけている。

この3人を相手に、ゲラゲラ腹を突き出して笑っていた所までは覚えている。
氣が付くと、朝になっていた。

ここってどこだっけ?

一瞬状況が分からず辺りを見回す。
わたしは座布団の上に寝ており、誰かがかけてくれたらしい毛布がかけられている。
扇風機が回り、周囲からは静かな寝息が聞こえてくる。

あれ?足元がスースーする。

不審に思い下半身に手をやると。
・・・履いていない。

わたしはその日、白いズボンを履いていたはず。
なのに下着の感触しか、ない。

慌てて周りを見回すと、脱ぎ散らしたズボンが足元にあった。

額から脂汗が出る。
かすかな記憶の糸を手繰り寄せてみる。

そういえば。
連日暑い日が続いていたが、我が家では扇風機を駆使し、できるだけクーラーを使わないでいた。
熱帯夜の時はベッドも熱いのでコルクの床に下りて横になり、それでも暑い場合は足をベッドの上に持ち上げてできるだけ身体を床に接しないようにして、扇風機にあたって寝ることが多かった。

昨夜も夢うつつの中で、寝室で「暑いんじゃ!」と叫び、汗で肌に張り付いたズボンを脱ぎ棄て、足をベッドに乗せて寝たような・・・。

実際は自宅寝室ではなく、懇親会会場で。
ベッドではなくテーブルに足を乗せ。
3人の素敵な殿方の前で。
しかもパンツ姿になって。

心の底からぞっとした。
わたしはいわゆる「怖い話」は大好きだが、そこら辺にある怖い話よりよっぽどコワい。

いったいどうしたもんか。
誰か、夢だと言ってくれ。
悪寒が走るのは二日酔いのせいなんかでは、ない。

一瞬、口封じのために3人をねらった完全犯罪を目論み、その場で自害して果てる自分を妄想する。

殺気を感じたのか、秀樹が起きたようだ。
ここは酔っぱらい仲間の秀樹にそっと様子を聞くしかあるまい。

絶望を氣取られぬよう、できるだけ明るい声で昨夜の様子を聞いてみる。

秀樹によると、お酒を飲みながら機嫌よく話をしていたわたしは、突然ごろっと横になったと思うと、やにわにズボンを脱ぎ出したらしい。
そしてテーブルの上に足を載せ、グーグーと寝てしまったんだとか。

「オレ、目のやり場に困ってドキドキしちゃったよ」と、心優しい秀樹は言う。

目の前が暗くなり、絶望感に襲われるわたし。
その「ドキドキ」は、コワいものを見た時のドキドキだよね?

妙齢のそそとした女性の寝乱れた姿ならともかく、酔っぱらったおばさんのトドのような寝姿を見たら確かにドキドキしちゃうかも。

しばらくして剛と正三も起きてきた。
剛はわたしに慈悲深いマナザシを向けると「昨夜のことはなかったことにしましょう」と、優しくおっしゃった。

そう。
なかったことにしなくちゃいけないほど、醜態をお見せしちゃったのね。
うな垂れるわたし。

正三はイエスのような哀れみと悲しみに満ちた微笑みを浮かべている。
わたしとはほぼ初対面の彼は、おばさんの所業にさぞかし驚いたに違いない。

うっうっう。
自分が情けないよう。
久し振りに死にたくなったよう。

わたしの心の傷を癒すためか、自分たちのPTSDを癒すためか、ダンディ3人組はわたしを温泉に誘ってくれた。

「いいもんね。こうなったらもうコワいモノなんかないもんねっ。温泉のお湯で記憶と涙を洗い流すもんねっ!!」と、剛の言葉に従い昨夜のことはなかったことにして、皆で温泉に向かったのだった。

その後。
温泉効果か、心の傷も癒え、すっかり開き直ったわたし。

時間が経つにつれ「このオモシロイ話を誰かに聞かせたいっ。そして一緒に笑い合いたいっ!!」という欲望がムクムクと湧きあがり、手近なふんどし息子に話したところ、意に反して、笑い合うどころかしこたま怒られましたとさ。

めでたしめでたし(?)

つづく


酒の失敗(1)

こんにちは。今日も楽しいマキオカです。

ご無沙汰しております。
昨日、一週間ぶりに帰宅しました。

夏に入り、キャンプシーズン真っ盛り。
マキオカに行ったり来たりの生活になりますので、不定期なブログになりますが、よろしくお付き合いくださいませ。

先日、あるイベントでお会いした方から言われました。
「マキおかんさんとは、実は先日マキオカで、夜お会いしているんですよ。お酒をご一緒させて頂きましたが、昼と夜のイメージは全然違うんですね。昼は上品なイメージですが、夜はバンカラな感じですもんね」

「・・え?あの、そ、そうですか?は、ははは・・・」
わたしの乾いた笑い声が、力なく響く。

おい、わたし。
いったい何をしたっ。

「それよりわたしって昼は上品な感じなの?」と、ダメージの回復を図るわたし。
アホですな。

さらに、一昨日来られたお客様に「ブログを時々読んでいますが、マキおかんさんっていつも酔っぱらってますよね」と言われました。

そうでもないけど。
いや、そうでもなくないか。

・・・はい、仰る通りです。
人生にも酔っております。

すっかり恥じ入るわたし。

近頃、ことほどかように、お酒とわたしのイメージは一体化しているようだ。
もちろん人後に落ちぬほど「お酒の上での失敗」は、ある。

せっかくなので(なにがだ?)ここはひとつ暑氣払いを兼ねて(?)誰にも語らなかったわたしの「お酒の上での失敗談」を、恥ずかしながら披瀝したいと思う。

あれは今を去ること7~8年前。
ある中央公官庁の部署の集まりで、マキオカに50人近くの優秀そうな公務員の方々にご利用いただいた時のこと。
いろいろな企画がなされ「ああ、我が日本はこうした方々の影の努力で日々回っているのだなあ」と感心している間に夕暮れ時になり、いよいよ打ち上げの時間になった。

時と共にお酒が進み、無礼講になった席にランタンを持って行ったわたしに、その部署のお偉方と思しき方が「オーナーも一緒に飲みましょう」と、お声をかけてくださった。

言い訳しておくが、ほとんどの場合、お声をかけて頂いてもお酒をご一緒することはない。
だが、この時は昼の企画を進める際の整然とした様子や手際の良さ、その時と打って変わった和やかで楽しそうな様子に、ついグラスを手にしてしまったのだった。

わたしは知らなかったのだ。
ああいった方々は、お酒を勧めるのも異様に上手なことを。

楽しく盛り上がっているうち、ふと氣が付くと周りは酔い潰れた新人と思しき男女がサイトの砂利の上にゴロゴロ転がって寝ている。

こ、これはいかん。
わたしも飲み過ぎてしまっている。
帰らねば。

お礼を申し上げ、転がった新人をまたぎ、よろよろと自室のあるセンターハウスに向かう。
が、酔いに足を取られ転んでしまい、アスファルト舗装の道にしたたかに頭をぶつけてしまった。

経験されている方もいらっしゃると思うが、酔っていると痛みはさほど感じない。
ふらふらとセンターハウスのトイレにしゃがみ込み、下を向いていると。

ん?
床に赤いモノが落ちている。

・・・?

な、なんじゃこりゃー!
血じゃー!!

先程、頭を打ったところから流血し、床に点々と血が滴り落ちていたのだった。
わたしは、寝室に寝ていたふんどし息子を起こし、脱脂綿で止血してもらいながら説教をくらった。

ああ、母の威厳失墜す。

翌朝、二日酔いの頭に絆創膏を貼り、皆さんを見送った後、じっと身動きしないわたしを心配したふんどし息子が声をかけてきた。

「大丈夫かよ」
「・・大丈夫じゃない。氣持ち悪い。昨日頭を打ったし、もしかしたら病院に行った方がいいかも」

驚き慌てたふんどし息子は「今、車を回すから!」と、緊張した面持ちで車にエンジンをかけ、ギアをバックに入れた。

ガコッ!
慌て過ぎたふんどし息子は、愛車の後ろのバンパーを思い切りブロックにぶつけた。

普段なら文句をいう所だが、そういう状況ではない。
ぐったりと助手席に乗り込み、目を瞑るわたし。

一番近い救急センターに駆け込み事情を話し、MRIを受ける。

待合室に張り詰めた空氣が漂う。
やっと結果が出たようで、診察室に呼ばれる。

緊張した面持ちのふんどし息子とわたしを眺めながら、診察した医師がニヤッと笑って言った。

「二日酔いですね」

一瞬で緊張が崩れ落ち、隣のふんどし息子の肩から力が抜けたのが分かる。
わたしを見るふんどし息子の冷たい視線が痛い。

病院を出る際「ホッとしちゃったよー。心配かけてごめんね。あははは」と笑ってごまかそうとしたが、もちろんふんどし息子の怒りは納まらず、ひとしきりガミガミと叱られ、バンパーのひしゃげた愛車で帰りましたとさ。

めでたしめでたし。

つづく





「マキオカネイティブアメリカンの集い」の聖なる夜

こんにちは。今日も楽しいマキオカです。

梅雨の合間を縫って、4月に立ち上げた「マキオカネイティブアメリカンの集い」をやりました。

そもそもこの集いを作ろうと思ったきっかけは、Fukucha(福茶)さんという方のスピリチュアルカウンセリングを受けた際、マキオカネイチャークラブに「とてもいいオーラが集まっているのが見える」「木霊とか精霊が多い場所」と言われたこと。

Fukucha(福茶)のスピリチュアルカウンセリングに行ってきた(1)

さらに「(マキオカネイチャークラブは)土地の精霊とかと繋がる場所で聖地に近い」「元々ネイティブアメリカンの過去世を持った人達が集まっている」などと言われ、調子に乗ったわたしは「そんじゃ『マキオカネイティブアメリカンの集い』を作ってみるかっ!」と、前世がネイティブアメリカンっぽい人たち(?)にお声がけをしたのでした。

前日まで梅雨空だったのに当日は氣持ちよく晴れ、中央高速も順調に流れていたとのことで、予定より早い昼過ぎには到着し出した「マキオカネイティブアメリカンの集い」のメンバーの面々。

最初にいらしたのは、秋田犬「もみじ」とゴールデンレトリーバーの「はるお」をこよなく愛するYさんご夫妻。
心優しく寡黙なご主人は大工さんで、以前いらした時、あちこちを修理してくださった。
奥様は不思議な感覚をお持ちで、以前はよく幽体離脱をしていたらしい。
黒髪のストレートヘアで、ネイティブアメリカンの代表的髪型の三つ編みにしたら、似合いすぎてコワいぐらいだと思う。

次に到着したのはOさんとKさん。
とある会社の副社長のOさんは、前世がネイティブアメリカンのシャーマンだったらしい。
スピリチュアルに造詣が深く、いろいろな場所に行ったり面白い体験をされていて、楽しい話題に事欠かない。
パソコンの講師をされているKさんは、ふんどし息子もわたしも名刺やパンフレットを作って頂いたりと、大変お世話になっている。
今回の集まりの最年長者で、一見古老の雰囲気だが、実はとっても好奇心旺盛で稚気に溢れ、一番子どもに近いかも。

しばらくしてレンタカーが到着した。
運転をしてきたEさんは長身の鍼灸師で、自然療法によるがん治療をするため、日本中を飛び回っている。
「アナスタシア」の読書会を主宰しているが、ヘアバンドをしてパイプをくわえたら似合うだろうなあ。
Uさんはヨガのインストラクターをされていて、セドナに行ったりダンスをされたりと、バイタリティ溢れる女性。
端正な顔立ちのMさんは陶芸家で、ヒーラーもされている。
素直で繊細な感覚の持ち主で、ジャンべの演奏が趣味の素敵な女性だ。
今回はきなこちゃんという愛犬も一緒だ。
個性的な服装がとてもよく似合うTさんは、海外から来るヒーラーやスピリチュアル・ティチャ―、チャネラーの通訳をしている。
素敵な声のチャーミングな女性だ。

わたし、ふんどし息子と、総勢10名のメンバーが全員揃い、ふんどし息子が法螺貝を吹いて「マキオカネイティブアメリカンの集い」が幕を開けた。
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まずは再会を祝しビールで乾杯。
ぷはー、うまい!!

Oさんが冷えたオリジナルビールを出してきたので、さらに盛り上がる。
ワンコ達もうれしそうだ。
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その後、マキオカのメンテナンスで1時間ほど汗をかく。

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皷川温泉で汗を流しワイワイと賑やかに裸の付き合いをしてから、流しそうめんで炭水化物を胃に入れ、夜のお酒に備える。

皆が持ち寄った食材をテーブルに並べ、前世がネイティブアメリカンのシャーマンのOさんが乾杯の音頭をとったあと、それぞれが思い思いにおしゃべりを始め、笑い声がマキオカに響く。

周囲に響くセミの声を聴き、Oさんが「これはエゾハルゼミだ」と皆に教えてくれた。
ちょっと蛙に似たエゾハルゼミの大合唱が、わたし達をなんとも懐かしい氣持ちにさせる。

美しい夕暮れ雲が空に浮かび、もうすぐ日が暮れようとしている。
テーブルに置かれた灯油のランタンの灯が、優しく揺らめく。

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ふんどし息子が持参したこだわりの日本酒の一升瓶を持ち、皆に注いで回っている。
あちらではYさんが焼く美味しそうな焼き鳥の匂いが漂い、こちらではワインを開ける音がする。
遊び疲れたワンコ達は大人しく横になり、涼しさを満喫しているようだ。

いよいよOさんがディジュリドゥの演奏を始め、宴はいやがうえにも盛り上がる。

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原始的で不思議な倍音が辺りに響く。

その時誰かが「あ、蛍!」と小さく叫んだ。
皆、一斉に暗闇を見つめると。

本当だ。
小さな光が一つ、心もとなげに白樺の辺りを漂っている。

これって、すごいことだ。
わたしはマキオカに来るようになってすでに25年近く経っているが、今までに蛍を見たのは1度だけ。
その日はたまたま主人の命日だった。

ちょうどその時、同じ集落のSさんが自転車で遊びに来た。
「面白い人たちが来るから、もし時間があったら来て」と声をかけておいたのだ。

「今、蛍が出たんだよ」と伝えると、「それは珍しいですね」と、驚きを隠せない。
この地に生まれ育ったSさんは40年の間、ここで一度も蛍を見たことがないと言うのだ。

「あ、あそこにいる!」と、誰かが声をあげた。
蛍はしばらく空を漂っていたが、皆に挨拶を済ませ満足したのか、幻想的な光は静かに闇に消えていった。

やはりFukuchaさんが仰った通り、木霊や精霊が何か合図をしてくれたのだろうか?

「そろそろティピィに移ろう」という声に促され、皆がそれぞれティピィに入っていく。
Oさんがディジュリドゥを吹き、ふんどし息子が法螺貝を吹く。

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前回はMさんはジャンべを、Eさんがハープを持ってきて一緒に演奏したのだが、今回は持ってこれなかったので、発泡スチロールやポップコーンのお皿や段ボール等をそれぞれ手にし、思い思いに叩き出した。

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皆が笑顔になる。
余計な言葉はいらない。

マキオカの夜空に、単純で楽しい音が響く。
ネイティブアメリカンのシンプルで力強い生き方を象徴するかのような。

ネイティブアメリカンの自然観・宇宙観がわかる名言がある。
彼らの叡智溢れる言葉は味わい深い。

『真の思いやりがあればたくさんの言葉はいらない。』【アラバホ族】
『笑顔が神聖なものであり、みんなと分け合うべきものであることをいかなるときも忘れてはならない。』【チェロキー族】

演奏がひと段落し、それぞれ外に星を見に行ったり、飲み直したりしていると。
SさんがMさんの腕を見て「これ、ミヤマですよ!」と叫んだ。

なんと、Mさんのウィンドブレーカーにミヤマクワガタが止まっていたのだ。

皆が驚いてわらわらと見にやって来た。
「ホントだ!」「すごい!!」と、口々に言う。

わたしも写真を撮ろうとするが、酔っぱらっているせいもあり、なかなかうまく撮れない。

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でも、本当にここにミヤマクワガタがいるのだ!

これが神様からのサインでなくて、なんであろう。
生まれて初めて見るミヤマクワガタに、興奮するわたし。

こんなことって、ホントにあるんだ。

『分かち合えば分かち合うほど、神はわしらに分かち合うものを与えてくれる。わしらは他人と分かち合うとき、本当は神と分かち合っているんだ。』【ラコタ族長老ノーブル・レッド・マン】

わたし達のそばにはやはり精霊や妖精がいて、たくさんのサインを送ってくれているに違いない。
見ようと思えば見え、触れようと思えば触れるほど近くに。

『日と夜、季節、星、太陽。その移ろいを見れば、ひとより偉大な何かの存在を思わずにはいられない。』【チェロキー族】

「マキオカネイティブアメリカンの集い」の宴は楽しい笑い声と共に続き、神様からの恩寵のような聖なる夜は更けていったのでした。

『そこに辿り着こうと焦ってはいけない。「そこ」などどこにもないのだから。本当にあるのは「ここ」だけ。今という時に留まれ。体験を慈しめ。一瞬一瞬の不思議に集中せよ。それは美しい風景の中を旅するようなもの。日没ばかり求めていては夜明けを見逃す。』【ブラックウルフ・ジョーンズの言葉】

つづく





プロフィール

マキおかん

Author:マキおかん
気が付いたらキャンプ場をやっていたマキおかんです。

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