台湾旅行に行ってきた(4)

こんにちは。今日も楽しいマキオカです。

中正紀念堂を後にし、バスはデューティフリーのお店へ。
ま、そんなところへ連れていかれても何にも買わないけどね。

当然のことながら、デューティフリーのお店の商品のほとんどは街中で買うよりお高い。
安いツアーが成立できるのは、こうしたお店からのリベートの寄与するところが大きいという話もある。
だから免税で得をするような高価な買い物をしないのであれば、ただのウィンドウショッピングに徹するしかない。

実は台湾に向かう飛行機の中で、ふんどし息子が「北投石」について話していた。

なんでも台湾の北投温泉で産出されるものと秋田県の玉川温泉で産出されたもののみを北投石と言い、ラジウムや微量のストロンチウムを含有してラドンガスと放射線を放出しているんだとか。
微量に発するラドンガスと放射線が、体内の調律を整えてくれるというもので、お値段も結構お高いらしい。

店内をフラフラと歩いていると、北投石のコーナーがあった。
店員さんが慣れた様子で、にこやかに日本語で話しかけてくる。

けっけっけ。
百戦錬磨の店員さんでも無理なものは無理。
だって先立つものがないもんね。

冷やかしに話を聞いてみる。
「これはマイナスイオンを測定する機械です。何も身に着けていない状態で測ってみましょう」と、大きめの電卓のようなマイナスイオン測定器を押し付けられた。
・・・128.
この数値が高いのか低いのか、いい状態なのか悪い状態なのかもわからない。

そばにいたふんどし息子にもやってもらうように促すと184.
同じように店員につかまっているお金持ちそうなおじさんの数値は600越えしているようだ。

むう、なんだかヤな感じ。
ワケも分からないのに、ナゾの敗北感・・・。

「はい、今度は北投石を付けて測ってみましょう」
わたしの腕に北投石のブレスレットをつけて測った後、店員のおばさんは得意げに数字のある測定器をわたしに見せる。
うぉ、3000超えてる!

な、なんですか?これは・・。
トンデモのにおいがプンプンするけど。
もちろんトンデモは嫌いじゃない。

日本製のマイナスイオン測定器らしいのだが、原理も理屈もわからないくせに妙に説得力がある。
好奇心がムクッと顔をもたげる。

北投石の数の少ないもので1万円代くらいからあるのだが、やはりイオン測定器の数値は低い。
初めこそ「けっけっけ。百戦錬磨の店員さんでも無理なものは無理」と思ってたはずなのに、お金もないのに段々その氣になってくるわたし。

冷やかしで見ていたはずが、次第に身を乗り出し熱心に北投石のデザインや数値を見るようになり、「欲しい!」という衝動がふつふつと湧き上がってくる。
これがデューティフリーの手練れのおばちゃんの魔法というものなのだろうか・・・。

こんな時、頼りになるのがセルフォちゃん。
セルフオーリングテスター(セルフォ)は、1人でオーリングテストができる優れたグッズで、今、神代文字治療の教室でお世話になっている片野貴夫先生が考案されたものだ。

よく知られているオーリングテストは、2人いないと計測できない不便さがあるのだが、セルフォを使うと「YES」か「NO」かで、力の入り具合が変わり、ツボや体の不調のほか、自分に合うもの、合わないものも見極めることができる。

こういうものを見ると、やりもしないではなから「そんな非科学的なもの!」とか「トンデモ商品」と言って揶揄する人がいるが、つまらない人生だなあ、と思う。
今わたし達が教えられている「科学」と称するものがどれほど薄っぺらなものか。

わたしもふんどし息子も常に持ち歩き、迷うことがあった時は使っている。
店員のおばちゃんに分からないように、こっそりとセルフォに聞いてみる。

「この北投石のブレスレットは、今のわたしに必要ですか?」
YES。

お、そうなの?
ちょっとその氣になるわたし。

次にどのブレスレットがいいか聞いてみる。
どうやら金髪水晶が1粒ついたブレスレットがいいらしい。
保証書付きで、マイナスイオン測定器の数値は約7000。
お値段は…5万円強。

                             IMG_3783_convert_20180408103500.jpg


ぐぬう。
旅行代金だけでもギリギリなのに、さらに5万円とは。
が、搾りだせば出せない額ではない。
もちろんカード払いだが。

この年になるとお金より健康が大事になってくる。
そしてこんな機会でもなければ、こんなもの絶対に買わないのも事実。
なによりもセルフォちゃんが「必要だよ」と言っている・・・。

心配そうに見ていたふんどし息子が、わたしの目の色が変わったのを察知して、近寄って来た。
実は、最近石好きになったふんどし息子は、日本にいた時から台北の石を扱うお店を調べていて、明日の自由行動の際に行こうと思っていたらしい。

「結構いい値段だから、すぐ決めない方がいいよ」「いったんホテルに行ってからどうしても欲しくなったらまた来ればいいじゃん」と言いながら、目配せをする。
商売の邪魔をされて迷惑そうな店員のおばさんの目を氣にしながらも、その場からなんとか連れ去ろうとする。
変な訪問販売や宗教に引っかかった母の目を覚まそうとするかのような、ふんどし息子の必死の説得が続くが、わたしの心は既に決まっていた。

そう、まさに衝動買いというヤツですな。
とは言っても、値切ることを決して忘れないわたし。
もちろんギリギリまで(おばちゃんに「上に聞いてきます」と言わせるくらい)値切りましたとも。

そこから漢方セミナー、昼食、故宮博物館へと移動するが、その間中「衝動的にそんな高いもの買っちゃって。明日すっごく評判のいい石屋に行くつもりなのに。人の言うこと聞かないんだから」とふんどし息子に言われ続けた。

「い、いいんだもんねっ。だってこのブレスレットちゃんがわたしのところに来たいって言ったんだから。ちゃんとセルフォちゃんが教えてくれたんだからねっ!」と答えながらも、段々自信がなくなり、声に力がなくなってくる。

強がりながらも、心のどこかで「あー、あんなものお高いデューティフリーのお店で買っちゃって。ふんどし息子のいう通り、ほかのお店で買った方がもっと安くていいものが買えたかもしれない・・・」と思ってしまういじましさよ。

それはともかく。

故宮博物館の白菜と豚の角煮、スゴイです。
何がって、パンチが。

翡翠(ひすい)から白菜を彫刻した「翠玉白菜」。

              IMG_3576_convert_20180408102722.jpg

瑪瑙(めのう)で豚バラの角煮を再現した「肉形石」。

                            IMG_3579_convert_20180408102741.jpg


なんで白菜?
「翠玉(ひすい)のなかでも選りすぐりの玉材と、洗練された技巧が融合してできた究極の『神品』」ってさぁ・・。

なんで角煮?
「皮となる面には、豚肉の毛穴や粗い肌触りを表現するとともに、染料がとどまりやすくするため、びっしり小さな穴があけられている。この皮となる面は、醤油が染み込んでテリがでている様子を表現するために赤褐色の染料で染められている」って・・・。

醤油?テリ?
一応、宝飾品なんですよね?

うーむ、わからないその感性・・・。
世界は広い。

つづく

台湾旅行に行ってきた(3)

こんにちは。今日も楽しいマキオカです。

台湾二日目はスケジュール満載だ。
台北市内観光と、十分(シーフェン)でランタン(天燈)上げをすることになっている。

朝食を終え、7時55分にロビーに集合する。
各ホテルから集められた客が観光バスに乗っており、既に座席はほぼ埋まっている。

まず台北市内でも人氣が高い寺院の一つと言われる行天宮に向かう。
車内でツアーガイドの30代と思しきお兄さんが、台湾の宗教事情について説明してくれる。

台湾の宗教は、道教・仏教が主流を占め、日本を発祥とする宗教団体(天理教、真光教)などの信者も多数存在しているとのこと。
ツアーガイドのお兄さんは天理教で、天理市に行くため日本に何度も行っているんだとか。

天理教が台湾で命脈を保っているとは。
知らなかった・・・。

さらに、宗教施設をお参りする際のマナーを教えてくれた。

まず、お寺は入り口と出口が決まっていて、右手の入り口「龍門」から境内に入って参拝し、左手の出口「虎門」から帰る。
そして、作法として入り口の敷居を踏まないように、左足から入るとのこと。

境内では、まず拝殿を背に、クッションの上に膝をつき天の神様に心の中で住所・氏名・生年月日を言い3回お辞儀をする。(この際、女性は掌を上に、男性は下に向ける)
それから拝殿に向かい、心の中で再び住所・氏名・生年月日を言ってから「具体的な」願い事をお願いする。(この願い事は具体的なほどいいらしい)

ここで特筆すべきは、日本と違い賽銭はいらないということ。
これはお布施がいらないという意味ではなく、小銭は受け付けていないんだとか。
お布施はお札で、ということらしい。

台湾の人達は日本人のように10円玉や100円玉を神様に向かって放り投げ「聞き届けてください」なんていうことはせず、願いが叶うとお礼にお金をドンと寄付するのだという。
だから台湾の宗教施設はお金持ちで、了解を得られる事情がある時は、無利子でお金を貸してくれるんだそう。

ふむ。
今まで考えたことなかったけど、確かに神様にお願いするのに小銭というのは「失礼でみみっちい」という見方ができるかも。

「神様なんだから、お金なんかあげなくても聞き届けてくれるはず」というのはあまりにも自分本位のケチ臭い考えのような氣もする。
そういう人に限って「氣持ちが伴っていれば形(金額)なんて」とのたまうが、間違いなく形(金額)には氣持ちが出てしまうのだから・・・。

宗教に携わっている方々だって霞を食べているわけではない。
一部の有名な寺社以外は、大きな建物や広い境内を維持管理していくのは経済的にもかなりの負担に違いない。
今や、日本中の寺社仏閣、特に借地や檀家を持たない小規模の神社の存続は、携わっている方達の努力と我慢の上に成り立っているといっても過言ではないだろう。

そういった台湾人の気風が偲ばれるのが、東日本大震災の際の義援金だ。
海外からの義援金の総額は600億円近く。
その中で台湾からの義援金は200億円を超え、世界一義援金を送ってくれたのだという。

たった約2,000万人の国からの義援金が世界一。
情が厚く、太っ腹な台湾の人々。
ホント、ありがたい。

それはともかく。

現地の方々が熱心にお参りするのをまね、わたし達も見よう見真似でお参りしてみる。

                                  IMG_3542_convert_20180331202107.jpg

台湾の人々はとても信心深いと聞いたが、真剣にお参りしている姿はかつての日本人の姿を彷彿とさせる。

その後、バスは「忠烈祠」に向かう。
日本統治時代は台湾護国神社が建っていたが、今は中国の宮殿様式に建て直され、武烈士祠には革命・建国の為に亡くなった志士約33万人が祀られている。

忠烈祠は、衛兵交代のセレモニーで有名なんだそう。
陸・海・空軍より選抜された兵士が、1時間交代で大門と大殿を各2人ずつで守り、任務に就くと1時間微動だにせず、瞬きもしないんだとか。

                                 IMG_3555_convert_20180331202120.jpg


『儀杖兵の資格だが、高卒以上で犯歴がなく、身長175cm - 195cm、体重65kg±1kgが条件で、その上に厳しい訓練が課せられ、それを成し得た者のみが儀仗兵になれる』(フリー百科事典:ウィキペディア )

確かにビシッとしていて、かっこいい。
女子の熱い視線にもびくともしない(ように見える)。
・・・内心は知らないけど。

しばらくすると衛兵交代のセレモニーの時間になったらしく、隊列を組んだ儀杖兵が、大門から大殿に向かって行進をし始めた。
制服を着た儀杖兵が、銃を肩に一糸乱れぬ様子で行進していく様子は、有名なイギリス近衛兵にも負けないと思えるほど。

「本当に瞬きをしないんですか」とツアーガイドのお兄さんに聞くと「しません。台湾は徴兵制があり、かなり厳しく鍛えられます。僕も行きましたが、その時のことを思い出すと涙が出るくらいです」と、目を潤ませる。
どうやら相当辛かったらしい。

2年間の徴兵の間は自殺者が出ると言われるほど厳しい集団生活を過ごし、しかも無給で勤め上げなければならない。
そうした軍隊の中の花形であり、エリートに属するであろう儀杖兵。
そりゃ、カッコいいはずだ。

「息子がこの任務に着いたら、一族郎党を引き連れて鼻の穴をふくらまして自慢しちゃうだろうな。いや、もしかしたらうちのふんどし息子だって・・・えーと、し、身長はギリ大丈夫。身長はね!」と、横目でふんどし息子を見ながら、ふっとため息をつく。
そんな母の心の声も知らずに、嬉々として儀杖兵と一緒に写真を撮るふんどし息子よ、哀れなり。

                         IMG_3561_convert_20180331202131.jpg


次に向かったのは台北の代表的観光スポットである「中正紀念堂」。
「中正」とは中華民国初代総統であった「蒋介石」の本名(蒋中正)から付いたらしい。

                                    IMG_3567_convert_20180331202143.jpg


1975年4月5日に亡くなった蒋介石に対する哀悼の意を込めて建てられ、蒋介石の座像は帰ることの許されなかった故郷・中国に向いて座っているという。

白亜の建物が特徴的で、高さはなんと70メートル。
蒋介石の没年齢の90歳にちなんだ90段の階段を上りきると、巨大な座像が現れる。

目の前に広がる25万メートルの自由広場はほんとに広い。

                   IMG_3571_convert_20180331202156.jpg


わたしと同様に蒋介石のことをあまり知らずに、なおかつ難しい政治の話が苦手な人のために、このサイトを載せておきます。

テストによく出る「蒋介石」の曾孫が超絶イケメンだった件

蒋介石の曾孫、蒋友柏(しょうゆうはく)さん、かっこいいじゃないですかあ!!
キムタクとかつての谷隼人と真田 広之を足して3で割ったような・・・。

そして毛沢東の孫に当たるという毛新宇(もう・しんう)さんも、なかなかパンチの効いた面白そうなタイプ。
金 正恩氏のお兄さんの正男氏に、ちょっと似ている。

歴史や政治の話は、ホントに難しい。
でも、イケメンもオモシロも世界共通。

皆が争わずにイケメンやオモシロを心から楽しめる世界になったらいいなあ、と呟きつつ中正紀念堂を後にしたのでした。


つづく

台湾旅行に行ってきた(2)

こんにちは。今日も楽しいマキオカです。

現地係員の「小籠包を食べるならいいお店ありますよ。鼎泰豐(ディンタイフォン)というお店。800元で超美味しい。待たないで食べられるね」という言葉を信じ、地下鉄で鼎泰豐(ディンタイフォン)のある東門駅に向かう。

台湾の地下鉄のチケットはプラスチックのコインだ。
20元でかなり遠くまで行ける。
日本円にして60円、現地の人の感覚で160円ね。
なるほど。

改札でコインを当てると扉が開く。
台湾の地下鉄は、このコインを使い回しているようだ。
エコじゃん!

エコと言えば、台湾のトイレ事情がある。

日本では、使用済みのトイレットペーパーはトイレに流すのが当たり前だが、台湾ではティッシュは排水管に詰まるというイメージで、使用済みの紙はトイレに流すのではなく、備え付けのゴミ箱に捨てるというのが一般的だ。

日本にいた時は単純に「日本は水溶性のトイレットペーパーの技術が進んでいるから流せるのね。なんか用を足した紙をゴミ箱に入れるって、感性的にも衛生的にもどうなの?やっぱ日本はキレイ好きでいいわあ」と、やや上から目線で考えていたような氣がする。

だけど水質汚染という観点からよく考えてみれば、台湾や中国のやり方も、あながち悪いといえないのではなかろうか。
いったい一日でどのくらいの量のトイレットペーパーが流されているんだろうと思うと、空恐ろしい氣すらする。
台湾も2017年から流すように行政がキャンペーンを始め出したらしいが、清潔で水質も汚染しない何かいい方法がないものだろうか、と思う。
取りあえず習慣とは恐ろしいもので、最後まで台湾のトイレに慣れなかったことも確かだけど。

それはともかく。

台湾の地下鉄は日本の電車より幅が広く、路線もとても分かりやすく快適だった。

                               IMG_3523_convert_20180320141559.jpg

東門駅に着き、すぐ近くに鼎泰豐(ディンタイフォン)を見つける。
たくさんの人がお店の前で順番待ちをしている。

                              IMG_3529_convert_20180320142050_convert_20180320142829.jpg


「ふっふっふ。現地係員のお兄さんが『鼎泰豐(ディンタイフォン)は予約できないから普通待つけど、ここで申し込めば待たないで食べられるよ。特別ね』って言ってたもんね」とほくそ笑み、受付のお姉さんにチケットを見せると「あと30分後に来てください」と言われる。

え?
特別じゃないじゃん。
待つんじゃん。

どうやら普通の人は40分から1時間ぐらい待たされるということらしい。
そりゃそうだ。
考えてみれば他のツアーガイドも皆同じように案内してるわけだから、観光客が集中するのは当たり前だ。

要は、特別がたくさんいれば特別じゃなくなるわけね。
並ぶのが苦手なわたしは、普段であれば「他に行こう」となるのだが、お金を払ってしまった手前、我慢して待つしかない。

結局40分後になんとかお店に入ることができた。
小籠包ディナーというだけあって、幾種類もの小籠包、炒飯、青物の炒め物、酸辣湯、最後は餡の入った小籠包で締めくくられた。

               IMG_3527_convert_20180320141617.jpg

                     IMG_3528_convert_20180320141631.jpg

確かに美味しかった。
美味しかったけど。

円高の日本円で約2400円、現地の人の感覚で6400円・・・。
あれを中華街で6400円で食べるかっていうと…食べないな。

帰国して小籠包で検索しても必ず出てくる鼎泰豐(ディンタイフォン)。
皆、大絶賛しているけど、正直割高感はぬぐえない。

まあ、ここに予約しなければ、着いた早々地下鉄に乗ることもなかったわけだから、それでよしとしよう。

再び地下鉄にのり台北駅に出て、地下街を歩いてみる。
雰囲氣は新橋とか品川といったところか。

地下街から地上に出ると小雨が降っている。
日本で見た天氣予報では、台湾滞在中はずっと雨らしい。
台湾はマッサージが安く受けられると聞いていたので、どこかいいところはないかと探しながら歩く。

お、駅の裏側に一見怪しげな黄色い看板を掲げたお店発見。
中にはマッサージを受けている地元の女性客がいる。
1時間600元だ。
1800円で1時間やってもらえるんならいいかも。

せっかく台北で途中下車したのだから、ここでマッサージを受けようということになり、入ってみた。

ここのお店は盲目の男性のマッサージ師が二人いるようだ。
マッサージベッドに横になると、受付のお姉さんに手を引かれ、お年を召した男性(以下爺さん)がわたしのところにやってきた。
ふんどし息子の方は、若い男性マッサージ師だ。

爺さんは、頭から肩にかけ丁寧に揉み解していく。
ああ、いい気持ち。

だんだん背中から腰に移動していく。
爺さんの手は温かく、滑らかな動きが心地よい。

足先に行くかと思いきや、また頭と肩。

うう、爺さん、気持ちいいんだけど足の裏をやっておくれよう。
もっとぎゅっと足の裏を!

うっとりしつつもそんなことを考えているうちに時間になった。

お礼を言って、夜の台北の裏通りに出る。
ふんどし息子がボソッと「母ちゃんのマッサージやった人の方が上手そうだったね」という。
なにやら自分をやってくれた若いマッサージ師が、いまいち不満だったようだ。

「うん、うまかったけど足裏をやって欲しかったよ」と言うと「そうそう、足裏だよ!」と意見が一致。

地下鉄に乗り、ホテルのある中山國小駅に向かう。
地下鉄の中でふんどし息子が再び「オレの担当より、母ちゃんのマッサージやった人の方が上手そうだったね」と呟く。

どんだけ残念だったんだ、息子よ。
そうか、お前は人の体は触るけど、自分がやってもらうことってそんなにないもんね。(ふんどし息子は鍼灸師)
確かに爺さんは上手かった。

中山國小駅からホテルに向かって歩いていると夜市をやっていた。
タピオカ入りのかき氷を買う。

               IMG_3534_convert_20180320141643.jpg


わたし達の宿泊するホテル「グリーンホテル林森」はビジネスホテルのような雰囲氣だ。
部屋に着き、タピオカ入りのかき氷を食べていると、ふんどし息子がまたもや「「オレのより、母ちゃんのマッサージやった人の方が・・・」

あーっ、うるさいわっ!
どんだけ残念だったんじゃ!
せっかくの初めての台湾の夜に、どうでもいいわ、そんなこと!!

こうして親子で罵り合いながら、初めての台湾の夜は更けていったのでした。

つづく

台湾旅行に行ってきた(1)

こんにちは。今日も楽しいマキオカです。

3月14日から17日にかけて、台湾旅行に行ってきました。

主人が亡くなってから、海外旅行はまったく行かなくなってしまったわたし。
(うそです。見栄を張りました。大人の事情で行けなくなってしまっただけです)
今年還暦を迎えたので、「自分への還暦のお祝い」として、以前から行ってみたかった台湾へ行くことにしたのでした。
(雑誌に「自分へのご褒美」と書いてあるのを見ると「けっ、しゃらくせえ!」と心の中で罵倒しているわたしとしては、断じて「ご褒美」などという言葉は使いたくない)

誰と?
もちろん・・・ふんどし息子とですよ。

娘は今、子育て真っ最中だし、海外旅行に気軽に誘える友達はいない。
海外のおばさん一人旅はいまいち不安だし、格安ツアーは二人の方がグッとお安い。
しかもふんどし息子が一緒であれば、完全にワリカンの氣楽な旅ができ、荷物持ちとしてもなかなか便利。
というわけで14日の早朝、二人で成田に向かったのでした。

成田に行ったのは、20年前、家族4人でバリに行った時以来。
それからはできるだけ羽田空港を使ったので、それから一度も行っていない。

久し振りの成田空港は、もちろんものすごく変わっていた。
でも一番驚いたのは、働いている人の相当数が外国人だったこと。
正確にはわからないけど、半分近く占められているんでは?

つい最近、日本は実は世界4位の移民受入大国だということを知った。
ネットには「東京の外国人住民比率約4%、日本は既に移民国家」などと書いてある。

「え?いつの間に?」と驚いたのだが、成田空港でそれは現実だと実感する。
成田空港で働くのを希望する日本人も多いと思うのに、こんな外国人ばかり雇っていたら日本人の働く場所がなくなっちゃうんじゃないの?
政府は「人口が減っているから移民を受け入れる」と言っているみたいだけど、根本を直そうとしないで「じゃ、外国人増やせばいいじゃん」って。
なんかおかしい・・・。

醤油が減ったからソースを足せばいいってもんじゃないじゃん?
変な味の別物になっちゃうじゃん?

そんなことをブツブツ言っていたら、ふんどし息子に叱られた。
「そういうことを外国の人が聞いたら不愉快だと思うよ」などとワケ知り顔でいう。

へーへー、そうですか。
お優しいこって。
そんなこと言ってるから、この狭い日本が外国人だらけになっちゃうんですよ。

それでなくても孫のチャレンジで配られた絵本を見ると「仲良く半分こ」とばかり書いてある。
絵本に書いてあることは幼児の頃の記憶に刷り込まれ、これからの人生の根幹を作るもの。

だから「はなさかじいさん」や「かちかち山」、「こぶとり爺さん」「さるかに合戦」などを寝物語に聞いた子どもは「ズルをしちゃダメなんだな」とか「人に嫌なことや卑怯なことをしたらバチが当たるんだな」「欲をかいてはいけないんだ」ということを、知らず知らずに身に着けていった。

それが「半分こ」とは!
「他にもっと教えることはないんかいっ!」と、婆さんであるわたしは腹を立てる。

「正直」とか「正義感」とか「親孝行」とか「努力」とか!
こんなことでは腑抜けた日本人しかできんではないかっ!!

はっ、いかんいかん。
また血圧が上がってしまった。

それはともかく。

ふんどし息子といがみ合いながらシンガポール航空の格安航空会社スクート11時45分発に乗り、台北に向かう。

             IMG_3517_convert_20180318194539.jpg

途中、白い雲をたなびかせながら飛ぶ飛行機発見。

                                    IMG_3520_convert_20180318194924.jpg

「もしやケムトレイルを吐いている飛行機なのでは?」と写真を撮っていると、またしても「まったく何でもかんでもそういうことに結び付けるんじゃないよ!」とふんどし息子の説教が始まる。

あー、うるさい。
「いいじゃないか、誰に迷惑かけるわけじゃなし」と言いたいところだが、余計なことを言うと説教が長くなるので止める。

成田から台北の桃園空港までの所要時間は約4時間。
台湾と日本の時差は1時間だから現地時間で3時過ぎに到着した。

驚いたことにわたしのガラケーは勝手に反応して、日本時間と台湾時間を両方表示している。
うーむ、こんな時代になっているのね。

入国審査を終え、手荷物が出てくるのを待つ。
荷物を降ろす係りの人は、荷物を乱暴にベルトコンベアに載せていく。

まず、わたしの小さめのスーツケースが出てきた。
もう一つは、ふんどし息子がインドに旅した時に買った大きなリュックサック。

だんだん周りから人影が少なくなっていく。
が、ふんどし息子のリュックサックはなかなか出てこない。

ついにベルトコンベアが停まった。
なのにリュックはどこにも、ない。

ウソでしょ?

係員に荷物預け入れ時にもらった預け書を見せながら、荷物がないと説明する。
もう結構時間が立っているから、外にいるツアーの現地係員にもこのことを伝えに行かなければ。

ふんどし息子を残し手荷物受取ゲートを出て、現地係員に説明し再び戻ろうとしたが、それはできないと言われる。

ガーン・・。
携帯も繋がらないのに、中のふんどし息子とどうやって連絡を取ったらいいの?
リュックサックはどうなったんだ?

ヤキモキしながら待っていると、しばらくしてリュックをしょったふんどし息子が出てきた。
あれから担当の係員に説明して戻ったら、ベルトコンベアの上にリュックが置かれていたんだとか。
いったいどうなっとるんだ?

ホッとしつつ、やっとバスに乗り込む。

現地係員はなかなか話がうまかった。
マイクで現地の情報を軽妙に案内してくれる。
そして「皆さん、小籠包を食べるならいいお店ありますよ。鼎泰豐(ディンタイフォン)というお店。800元(この時のレートだと日本円に換算すると約3倍。8倍すると現地の人の金銭感覚に近いらしい)で、超美味しくて人氣店のコース食べれるね。予約できないから普通待つけど、ここで申し込めば待たないで食べられるよ。特別ね。来た日にちょっと贅沢、いいね。行きたい人は免税店で申し込んで」と締めくくった。

案内された免税店で「円」を台湾の通貨「元」に換金する。
免税店の品物は外人向けで高いので、我が家では基本買わない。
荷物のトラブルでへとへとになっていたわたし達は「右も左もわからない初めての台北で変なところに行くより、今日は鼎泰豐(ディンタイフォン)に行くことにしよう」と小籠包ディナーを申し込んだ。

やっとホテルに着き、部屋に入って一息つく。
ふとスーツケースを見ると、何やら15×10センチぐらいの黄色っぽい大きなシールが張り付いている。

これは何?
よくよく見てみると。

な、なんじゃこりゃあ!
スーツケースの外側が割れて、中のクッションが出てるじゃないですかあ!!

これ、そんなショボいケースじゃないですよ。
カメラ機材を持って海外に行くとき用に買ったんだから。

どんだけ乱暴に扱われたんだ?
ひびの入っているところもあるし。

もしかしたら、なんとかくっついていた割れた破片がバス移動の途中に落ちたのか?
こんな大きな穴、氣が付かないはずはないし。

ま、仕方ない。
ケチって保険にも入ってないし。
これでなんとか帰国して、捨てるしかないね。

さて、リュックから荷物を出すか。

ん?
リュックの口が大きく開かない。
どういうこと?

よく見てみると、リュックの紐が途中で切られ、そのため口が大きく開くことができなくなっている。

もしかして、この紐がどこかに引っかかって取り出せなかったのか?
それで紐を切って、なんとかリュックを飛行機から出すことができたのか?

・・・もう、いいや。
これで厄除けができたと思うことにしよう。

「せっかくの台湾、こんなことにめげずに楽しもう!」と、立て続けにおこったアクシデントを振り払うように、初めての台北の夜に繰り出したのでした。

つづく


杉山響子さんのお話会に行ってきた

こんにちは。今日も楽しいマキオカです。

我が心の師、佐藤愛子先生のお嬢さんの杉山響子さんのお話会に向かったわたし。
響子さんのご主人のプリンス宝石の西麻布サロンは、わたしが知っている「なんちゃってサロン」ではなく、「本物のサロン」だった。

ロココ調(たぶん)のソファや家具がしつらえてあり、絵画やアンティーク調のお人形が雰囲氣を醸し出している。

時間になり、いよいよ主催者の皆さんが部屋に入ってきた。
愛子先生によく似た響子さんと思しき女性と、可愛らしいお若い女性、キャスケットを被ったアーティスト風の男性がにこやかにご挨拶をされた。

響子さんの隣に座った若い女性は、霊能者の尚さんという方で、今、佐藤家はこの方にいろいろお世話になっていると紹介された。
アーティスト風の男性は響子さんのご主人で、司会を担当されるという。

・・この方が響子さんのご主人?
杉山さんがわたしのイメージと違い過ぎて、目を瞠る。

先生の作品の中で、響子さんのお相手が宝石商を営まれていてとてもまじめで温厚な方だ、と書いてあったので、勝手に「ちびまる子ちゃんの先生」のような方だと思っていた。(ああ、我ながらなんて貧困な発想・・)
ところが目の前にいる男性は、自由な感じの芸術家タイプ。
沖縄の人氣バンド、ビギンの一員の言われても違和感がない雰囲氣だ。

お話会が始まった。
響子さんと尚さんのテンポのいい弾むような楽しいお話に、引き込まれる。

霊能力者の 尚さんは、お若いながらも一生懸命ご一家のために尽くされているのが感じられる。
こういった方が寄り添ってくださっているのも、ご一族の徳からなのだろうと推察した。

神社の話、あの世の話、佐藤一族の因縁話など、不思議で面白い話が続く。
その中でも、北海道の浦河町の別荘で響子さんが見た夢の話は面白かった。

響子さんのお祖母さんであるシナさんや祖父の佐藤 紅緑、叔父のサトウハチローが夢に出てきたのだという。
横には父親が心配そうに自分を見ていて、昭和風の開襟シャツを着て、タックのたくさん入ったズボンを履いていた。

そのことを愛子先生に話すと「あの人はシャツをズボンの中に入れてた?出してた?」と尋ねるので「入れてたよ」と言うと、「あの人はあれほどズボンの中にシャツを入れなさんなと言っていたのに、死んでからも直らないっ!」と仰ったんだそう。

うーむ、流石だ。
娘の夢を夢とも思わず、亡き元夫を怒るとは。

3人の息の合ったお話を聞いていて、しみじみと嬉しくなっているわたしがいる。

響子さんはおっとりした口調ながら、人生に一家言お持ちのように拝察される。
作家である親に長年自分のことを書かれ、望む望まないにかかわらず若いころから衆目に晒されてきたのだ。
プライバシーもへったくれもない。

「佐藤愛子の娘」という看板は、さぞかし重いことだったろう。
嫌でたまらない時もあったに違いない。

比べるべくもないが、うちのふんどし息子でさえ「母ちゃんがオレのことをブログで面白おかしく書くから、知らない人に会った時『ふんどし息子さんですね?』って言われる」とむくれるくらいなのだから。

そしてそのことは、「佐藤 紅緑の娘」という看板を背負って生きてきた佐藤愛子という人が一番理解しているはずだ。

だが、目の前にいる杉山響子さんは、そんな人生の荒波を泳ぎきってきた人には見えない。
響子さんのユーモアのある語り口からは、そうした苦労は微塵も感じられないのだ。

きっと泥水も涙も、時間をかけて咀嚼し浄化して、自分のものにしてきたのだろう。
そして佐藤愛子という人間的に大きな人の背中を見つめ続けることによって、自分自身も知らず知らずに大きく成長していったのに違いない。

そんな響子さんは作家になった。
人間の持つ強さや弱さ、業を正面から見てきた響子さんは、きっと今まで蓄えてきた知力、胆力を思う存分発揮し、才能を開花させる時期が来たのだろう。

響子さんが書かれた戯曲は、今年の11月に中野にある劇場で上演するのだという。
是非拝見したいと思う。

何よりうれしかったのは、響子さんとご主人がとても信頼し合っているのが伝わってきたこと。
よい相方は人生を輝かせてくれる。
杉山さんは懐が深く、豊かで楽しい方とお見受けした。

お嬢様が可憐で可愛らしく、何よりも皆さんがとても仲良くお幸せそうだった。
「よかったねえ、響子さん」と、心の中で親戚のおばちゃんのようにしみじみと寿いだのだった。

あっという間に時間が過ぎ去り、帰りの時間になった。
まるで久し振りに旧友に会ったような、懐かしい親戚に会えたような不思議な感覚に陥り、急いで立ち上がり、出口で待機している響子さんに話しかけた。

考えてみれば「懐かしい親戚に会えたような感覚になりました」なんて、響子さん達は会う人ごとに、耳が腐るほど言われてきたんだろうなあ。

参加者の方々にご挨拶をしなけらばならないというのに、長々と話し込むおばさんに嫌な顔も見せず対応してくださった響子さん。
さぞご迷惑だったろう、と後に反省しました。

申し訳ありませんでしたっ!
そして、ありがとうございました!!


つづく
プロフィール

マキおかん

Author:マキおかん
気が付いたらキャンプ場をやっていたマキおかんです。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
フリーエリア
フリーエリア
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR