米寿の母と「第二回冥途の土産旅行」に行ってきた(6)

こんにちは。今日も楽しいマキオカです。

強烈な直会で、いつになく悪酔いしたわたし。
翌朝は当然のように激しい二日酔いに苦しむ。

朝食はホテルのバイキングをお願いしてあった。

うっぷ、飲み物ぐらいしか喉を通らないよ・・。
っつうか、食べ物を見るのもいや。

青い顔をしているわたしの向かいには、パンやサラダ、焼き魚やカレーが乗っているお皿が。
今朝も元氣いっぱいの母が「どうしたの?食欲ないの?もったいないじゃない。」と言いながら食べている。

今日は今井権現登頂の予備日として、何の予定も入れていない。
鶴先生がマングローブの遊覧を提案してくださり、今日も一日お付き合いしてくださるという。
本当に申し訳なく、ありがたい氣持ちでいっぱいだ。

マングローブ遊覧は初めてのふんどし息子はカヌーに乗ることにし、わたしと母は去年と同様にガイド付きの船に乗ることにした。

去年と同じ行動をすると、母が本当に元氣になったことを実感する。

去年は「船に乗せることなんかできるだろうか?」と心配しつつ、皆さんの手を借りながらヨロヨロする母をやっとのことで乗り込ませた。
ところが今年はちょっと手を支えるだけでヒョイと船に乗ることができる。

いや、我が母ながらこの回復ぶり、尋常ではない。
不思議体験の多い母のこの様子を見ていると「これは神がかりに近いのでは?」とも思えてくる。

ふんどし息子はカヌーで自由自在にマングローブの茂る川を遡っていく。

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案内役のお兄さんが「一昨日まで雨が続いていました。冬は天氣が悪い日が多く、明後日辺りからまた天氣が悪くなるそうです。お客さん達は運がいいですね。持ってますね!」と言ってくれた。

うん、間違いなく母は持っている。

母は40年以上前にも九死に一生を得ている。
知人の結婚式に出席するために東名自動車道を走行中に後部座席で事故に遭い、頭でリアガラスを割って投げ出され、テレビに死亡と出た。
お医者様に「生きても後遺症が残る」と言われながら無事生還。

それ以外にも硬膜下血腫、ヘルニア、緑内障、胆嚢摘出、大腸がん等、満身創痍。
そして極めつけが一昨年の脳挫傷。

なのに目の前にいる母はそんなことがあったとは微塵も思わせない元氣な様子で、マングローブの間を楽しそうに漕ぐ孫の姿をゆったりと眺めている。
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今は体重が37キロしかないというが、生命力の強さに脱帽する。

この後、古仁屋港に向かい、お土産を買ったり鶴先生の知り合いの方にお会いしたりして帰路につく。
鶴先生ご夫妻に「あまみの魚たち」というお店を紹介して頂き、皆で最後の夜を飾ることにした。

テーブル席には数人の若い男女が楽しそうにお酒を飲んでいる。
わたし達は座敷席に座り、まずビールで乾杯をした。

このお店はご主人が「奄美のお魚を一番美味しい調理法で提供したい」という思いで経営されているとか。
いろいろなお魚料理がいろいろな調理法で、次々とテーブルに並ぶ。
とにかく凄いボリュームだ。

タンカン酒を飲みながら美味しく戴いていたが、昼食も魚のフライ定食だったこともあり、数種類食べたところで限界が近づいてきた。
ふんどし息子も箸が止まり、「オレ、もう限界かも。」と呟いた。

「もうお腹いっぱい。食べられないわ。」と言う母のお皿は、意外にもしっかり空になっている。
フライやバター焼きなど、ヘビーな調理法が続いているのに、わたし達と同じペースで飲み食いしてるけど、大丈夫なのか?

母がタンカン酒を2杯のんだところで「そろそろお茶にする?」と聞くと「まだ飲みたいわ。」と言うので、ゆず酒を頼んだ。
さらに「あんまり甘くないお酒も飲みたい。」というので、たっぷり入った白ワインも注文した。

その間、堰を切ったようにずっとしゃべり続ける母。
いや、堰は奄美に来てからずっと壊れている。

姑に仕える優しい娘夫婦のように、相槌を打ちながら話を聞いてくださっている鶴先生ご夫妻。
ホントに後光が差して見える。

が、母の途切れることのないリフレインのおしゃべりにお付き合いして、すでに3日目。
お疲れが滲んでいるように見える。

間違いなく限界がきているに違いない。
お二人のご厚意と忍耐に甘えてばかりもいられない。

この事態を早々に切り上げるべく、席を立った。
先にお店を出て振り返ると、我が目を疑うような光景が。

今まで見たこともないくらいはしゃいだ母の姿が目に飛び込んできた。
老婆のはしゃぐ姿など見たこともない若いお客さんが「かわいいっ!」と歓声を上げる。
ウケたと思い、手をひらひらさせてさらにはしゃぐ母。

もしや酔っぱらっている?
杖はどうした、杖は。

母の振り切れた酔っ払いっぷりに、隣のふんどし息子も、目を見開いて呆然と立っている。

ああ、この惨状はいったい・・・。

うれしそうにお店から出てきた母が「あー、楽しい。こんなに楽しいのは生まれて初めて。わたしって、こんなに明るい性格だったのね。明日から生まれ変わるわ。」

・・そ、そう。
それはよかったね。

米寿にして生まれ変わる。
素晴らしいじゃないか。

それにしても。

あー、動画を撮っておけばよかった。

つづく




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気が付いたらキャンプ場をやっていたマキおかんです。

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