建長寺にて

こんにちは。今日も楽しいマキオカです。

昨日は亡き主人の命日でした。

一昨日は孫のお宮参りだったので、娘一家とお墓参りに行ったのですが、今年も主人のお墓にはお花が供えられていました。
このお花を見ると、わたしの胸にほっこりと温かい灯が灯ります。

主人が亡くなってから何年も、命日にお墓参りに行くと必ず誰かが供えてくれたお花がありました。

主人のお友達なのか。
それとも・・?

とうとう長い間謎だった「お花を供えてくれる方」が分かる時がやってきました。

いつもは道が混むので休日はお墓参りには行かないのですが、その年はたまたま娘や息子と日曜日にお墓参りに行きました。
すると主人の墓の前に数人の女の子達が手を合わせている姿が目に飛び込んできました。

あれは・・・。

わたしと主人は学習塾を経営していました。
主人が体調の異変に氣が付いたのは2000年の6月頃。
検査入院したのが8月で、その年の11月11日に亡くなりました。

悲しみに暮れる一方、受験生をお預かりする塾の経営者としては、大事な時期に大変なご迷惑をお掛けし、忸怩たる思いがありました。

それなのに、たくさんの子ども達が親御さんの了解の上、学校を早退し、お通夜、告別式の両方に駆けつけてくれました。
泣きながら手を合わせてくれる姿を見ながら、夫に「『学習塾の先生』冥利に尽きるね。幸せだね。」と、呟いていました。

その時の子ども達が、大人の女性になって主人の墓前で手を合わせてくれている。
毎年素敵なお花を手向けてくれていたのはあなた達だったんだね。

声をかけると、懐かしい表情で恥ずかしそうに笑いかけてくれました。
なんでも、仲良しの女の子が集まり、毎年お墓参りをしてくれているとのこと。

あまりの有難さに涙が出そうになりました。

ありがとう。
ありがとう。

子ども時代に、ほんの一時、時間を共にしただけなのに。
「何故?」と尋ねたいくらい、毎年墓前に来てくれる生徒たち。

ねえ、あなた。
「わたし達のお葬式は参列者の少ない寂しいものになるね。会社員じゃないし、近所づきあいはしていないし、友達も少ないし。もしかしたら親戚以外誰も来ないんじゃないの?」と、よく夫婦で笑って話していたね。

でも、違った。
驚くほどたくさんの人が、横浜から遠く鎌倉までわざわざ来てくれた。

幼い子どもを連れたお母さんや、中学生たちが、目を真っ赤にしてお焼香をしてくれたね。
その姿を見て、ありがたさに胸がいっぱいになったっけ。

あれからもう16年も経ったのに、あの子たちはまだお墓参りに来てくれているんだよ。

いつかお花が供えられなくなる日が来る。
それはあの子達が仕事が忙しくなったり、結婚したり、子どもができたりした時。
昔の塾の先生のお墓参りに来るどころじゃない程、人生が大きく廻り出した時なんだろうね。

そしていつかあの時のわたし達の年齢を追い越して、遠い過去の思い出になっていくんだね。
少し寂しいけど、楽しみだなあ。

建長寺の空に「キィーキィー キチキチキチ」と、百舌鳥の鳴き声が響き、秋の深まりを告げた。


つづく
スポンサーサイト

comment

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

マキおかん

Author:マキおかん
気が付いたらキャンプ場をやっていたマキおかんです。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
フリーエリア
フリーエリア
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR