キャンプ場の作り方(28)

こんにちは。今日も楽しいマキオカです。


葡萄棚の移植が終わった夏のある日、マキオカの坂を上ってくる一台の重機。

そう、虎男が土地の造成に来てくれたのです。

わたし達は山の上から、希望を胸いっぱいにふくらませながら、眺めています。


黄色い大きな重機が力強く坂を上ってくる。

首長竜のように、アームを振り上げて。


う、うわ、でかっ。以前造成をしてくれた重機より二回りぐらい大きい。

「ちっこい重機でちょびちょびやってられんずら。」

そう、虎男は人間もでかいけど、やることも乱暴、いや、大きい。


でも、普通であれば現場までトラックで運んで重機を下ろすもの。

なぜ、そうしなかったか、というと。

そう、道路が狭かったんです。

だから下の県道にトラックを置いて、500m位重機で上ってきたのですが。


ガッガッガ。ガゴ、ガゴ。メキメキ。

あれ?なんだか音が。

も、もしや道路にひび?


ここの道路は農道で、集落の皆さんがお金や土地を出し合って作ったもの。

だから、舗装とはいっても、普通の道路とは違います。


重機が重すぎて、ところどころひびが入ったり、うちの土地に入る道は陥没したりしてしまいました。

く、熊男に怒られる・・。


い、いや、気のせいだな。ここ、もともとこんなだった気がする。うん。

わたしは何も見ていないし、聞いていないっ。


重機は、力強く葡萄棚のあった土地に入っていきます。

虎男は息子を連れてきて、てきぱきと指示を出します。


そして大がかりな造成が始まりました。

いやー、虎男はすごい。

器用に重機を操る虎男。

みるみる土地が平らになっていきます。

「おまんとこの丸太をチェーンソーで杭にしとけ。」と言われ、わたし達は杭作りに励みました。

何日かかけて造成が終わると、今度は杭打ちです。

重機のアームを使って杭を斜面に押し込み、そのあと大きな木のハンマーで深く打ち付けていきます。
そして木の板を、杭と杭の間に嵌めていきました。

さらに虎男は、頼んでもいない家の裏の土地の造成までやってくれたのでした。


その年の秋、やっとキャンプ場のサイトとなる土地の原型が出来上がりました。




今は亡き、虎男へ

わたし、虎男に聞きたいことがある。

なぜ、ただの親戚の、つきあいもたいしてないわたし達のために、あんなに何日もかけて、一生懸命やってくれたのか、ということ。

虎男は社長で、お金に厳しくて、忙しくて、商売上のお付き合いをする人たちに、怖がられるぐらいのやり手の人だったと聞いているよ。

なのに、何故、夢しか持っていないわたし達のために、あんなに身を粉にして働いてくれたんだろう。


今思い出すと胸が熱くなるよ。

虎男の好意に恥じないキャンプ場にするね。


ほんとに、ありがとう、虎男!


つづく


スポンサーサイト

comment

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

マキおかん

Author:マキおかん
気が付いたらキャンプ場をやっていたマキおかんです。

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
フリーエリア
フリーエリア
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR