古事記古古道 体感ツアーに行ってきた(19)

こんにちは。今日も楽しいマキオカです。

いよいよ阿波の旅の最終日。
どこまでも貧乏性のわたしは5時半に目が覚める。

ありがたいことに、Mさんが「午前中なら。」と仰って下さり、9時にホテルのロビーに来てくださることになっている。
ベッドの中で「よし、それまでに昨日海から眺めた蒲生田(かもだ)岬に行こう。」と思い立ち、跳ね起きる。
ふんどし息子を起こして、6時にホテルを出た。

朝早いせいか、車は少ない。
ナビの言う通りに車を走らせるが、思っていたより遠い。

しばらく走ると、だんだん海に近付き、人家が少なくなってきた。
曲がりくねった道を行くと、一本だけある道はしだいに細くなっていく。
やっと灯台の見える海岸に出た。

おお、氣持ちいい。

風が強く、氣を緩めると體が飛ばされそうなほどだ。
海沿いにある石畳の道に波がかかっている。

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ここ蒲生田岬は四国最東端。

『蒲生田という地名,蒲が生い茂る池は,古事記の舞台そのままである。
 素兎は,沖の島からワニの背を数えながら飛び越えてきたというが,ワニは,海神の乗る船の事であろう。
後の山幸彦・海幸彦の物語で,海神の乗る船「ヤヒロワニ」が橘にいると「日本書紀」に書かれている。
橘に居るワニとは,阿南市の橘湾周辺に暮らしていた海人のことであろう。』

蒲生田岬は、古事記で大国主の命が、サメに毛をむしられた白兎の赤い肌を治すのに、ガマの穂綿を使って治したという「因幡(いなば)の白兎」の舞台なのではないか、という。

地名に使われている「蒲」は、「蒲黄」(ほおう)という日本の民間薬で、収斂(しゅうれん)性止血薬としてそのまま傷口や火傷(やけど)に散布薬として用いることができるらしい。

だから古事記は、薬草を使っていろいろな病気や怪我の治療にまつわる当時の人たちの考え方を知ることができる重要な手がかりになり、日本の医薬としての始まりにもあたるといわれている。

古代人の知恵、侮れん。

強い風にあおられながら、灯台を目指す。
急こう配の階段を何とか上り、海を眺める。

岬に連なる岩礁は「橋杭の瀬」と呼ばれる海の難所であるという。
白波が立つ水平線に囲まれていると、ちっぽけな自分の存在に心細くなってくる。

さあ、もう行かなければ。時間がない。

来た道を戻り、途中で見かけた集落の八幡神社が氣になり寄ってみる。
手入れの行き届いた神社は、氣持ちがいい。
お参りを済ませ、ふと見ると、小さなカエルが賽銭箱の辺りにじっとしている。

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「阿波を去るわたし達を見送ってくれるのか?」などと思っていると、突然ふんどし息子が「ひゃっ!」と変な声を上げた。
見ると手にクワガタを持っている。
急に上から落ちてきたという。

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トトロがドングリで意思表示をしたように、阿波の神様がクワガタで?
まさかね。

木にクワガタを置き、八幡神社を後にした。

しばらく車を走らせると、また立派な神社が現れた。
大宮八幡神社というらしい。

巨大な大クスがあり、眺めていると赤い大きなカニが顔を覗かせた。

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どうやら今日は神社の生き物とご縁があるらしい。
いや、阿波は自然が豊かだから、神社に生き物が多いだけなのか?
 
不思議に思いつつ、待ち合わせに間に合うようホテルに急ぐ。
何とか間に合い、Mさんと向かったのは津峯神社(つのみねじんじゃ)。

「津峯神社(つのみねじんじゃ)」
『祭神  賀志波比賣命
社伝では、神亀元年(724年)、神託により、国家鎮護・延命長寿の神として賀志波比賣命を霊山・津峰山の山頂に祀ったのに始まると伝える。
延喜式神名帳には「阿波国那賀郡 賀志波比売神社」と記載されている。』

昨夜お食事をご一緒したOさんが有料道路のチケットを下さったので、8合目まで行けるという津峯スカイラインを走る。
徳島県では唯一の一般有料道路とのこと。

津峯神社はこの有料道路を通らないと行けないらしい。

ケチなわたしのこと、Oさんがチケットを下さらなかったら、絶対に来なかったに違いない。
Oさん、ありがとうございます!

かつてはたくさんの人で賑わい、元旦などは道路が渋滞して大変なほどだったというが、この日はわたし達の車以外見かけなかった。

山頂に着くと、広い駐車場がありリフトがある。
これで神社に行くらしい。

ほう、オモシロイ。
わたし達以外誰もいないので、チケットを買ってからリフトが動き出す。
風が強くカタカタいってるけど、大丈夫なのか?

乗ってみると意外に景色がよく、橘湾や紀伊水道まで一望できる。

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リフトが到着すると、神社の方が待っていて下さった。

掃き清められた境内を行くと、土俵があり、鶏が走り回り鬨の声を上げている。
なんとものどかな雰囲氣。

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『御祭神、賀志波比売大神(カシハヒメノオオカミ)は、人の寿命を司る神様として古来よりその御霊威を尊ばれており、早朝に鶏が鳴くと同時に清水にて潔斎して至誠を込めて祈願をすれば、日に一人の命を助け給うと伝えられております。』

あ、だから鶏がたくさんいたんですね。

「日に一人の命を助け給う」ということで、皆さん早く来るらしい。
この日も「もしやわたし達が一番乗り?」と思ったら、先に来た人が既にいらっしゃいました。

そりゃそうだよね。
わたしのようなものが一番乗りなんかしたら申し訳ない。
「絶対、なんとしても助かりたい!もしくは助けたい!」という方じゃないと。
せっかくの御神威なんだから。

ここから見える景色は素晴らしい。
氣持ちが伸びやかになる。

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古事記では天つ神(あまつかみ)から国造りを命じられた伊邪那岐命・伊邪那美命は、天の浮橋の上にたち、漂う塩水を天沼矛(あめのぬぼこ)で掻き回し大地をつくったと語られている。

神々は「こおろこおろ」と掻き回しながら、修理固成させていった。
次々と島々ができあがりつつあるのを、どんな氣持ちで見つめたのだろうか?
それはここから見える景色に似ていなかっただろうか?

その後下山したわたし達は、Mさんに津峯山が遠くから一望できる場所に案内して頂いた。
ここはMさんが一番好きな場所とのこと。

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ここでMさんにお礼を申し上げ、お別れした。

Mさん、わたし達の為にお忙しい中、三日間もお時間を割いて頂き、本当にありがとうございました。
貴重な経験ができました。

今、日本も世界も揺らいでいる。
そして、隠されていたあらゆることが表に出つつあると言われている。
古事記と阿波もその一つかもしれない。

その原動力となるのは「人のチカラ」。
Mさんの底知れぬパワーと探究心を見習って、わたしも頑張りたいと思います。


つづく

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気が付いたらキャンプ場をやっていたマキおかんです。

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