伊勢、京都、出雲に行ってきた!(7)

こんにちは。今日も楽しいマキオカです。

思いがけず親切なカップルに遷宮後の内宮に連れて行ってもらえることになったわたし達。
ホテルのおじさんに、わたし達が今晩泊まる部屋へ案内してもらう。

実はわたしは数年前、ここ「ホテル清海」に格安の伊勢ツアーで泊まったことがありました。
その時の印象としては「可もなく不可もなく」。

だから今回4000円の素泊まりでここに泊まることになった時も、あまり心配していなかった。

が。
わたしは甘かったね。

ホテルの中をぐるぐる回り、階段を下ったところにその部屋はありました。

薄暗い廊下に並ぶ部屋の一つの襖を開けると。
六畳間にテレビ、冷蔵庫のある部屋は、何だか湿った匂いがする。

窓を開けてみると、目の前はごちゃごちゃと住宅が並んでいる。
以前泊まった所は三階で、目の前に海が広がっていたけど。

お茶はあるけど、お菓子は付いていない。
もちろんバスなし、トイレは廊下を挟んだところの共有トイレを使用する。
コンセントはエアコン・冷蔵庫・テレビの電源を1ヶ所からたこ足配線しているので、充電も難しい。

なんだかうらぶれた木賃宿、といった風情。

「一泊温泉付き、4千円」、侮れん。

い、いいんだもんね。
面白いじゃん、と折れそうになる心を奮い立たせる。

取りあえず荷物を置き、歩いて5分ほどの二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ)に向かう。

ここ二見浦一帯は、古来より禊浜と尊ばれ、伊勢参宮を間近に控えた人々がその浜辺で汐水を浴び、心身を清め、罪穢れを祓うべく、禊祓をされた場所。

明日、遷宮後の内宮にご招待いただいた(と勝手に思い込んでいる)わたし達にぴったりな場所。
しっかり禊がなければっ。

ホテルに近い方の鳥居をくぐると(普通は反対の鳥居から入るようです)、まず八大龍王をまつる龍宮社がある。
参拝し、ふと見るとお百度参りの説明書きがある。

どうやら鳥居の前にある2つの柱を10周 8の字に回ると百度参りと同じことになるんだそう。
授与所にいる巫女さんに言うと百度参り用の石を借りることが出来るらしい。

面白そうなので、息子とやってみる。
今回も「国家安泰」「国民の守護」をお祈りしつつ、グルグル回っていると、訝しげに見ていく人がいる。

ち、違うんですよっ。
変な宗教に入っている訳じゃないんです。
ただ面白そうだからちょっとやってみてるだけ!

と、心の中で言い訳をしつつ(誰にだ)実はかなり真剣に祈念してお百度参りを終える。
                 
                  百度石

風が強く、夫婦岩にも波が打ち付けている。

『沖合約700M先には猿田彦大神縁りの「興玉神石(おきたましんせき)」(霊石)が鎮まり、そこは降臨する神の依り代であり、常世の国から神が寄りつく聖なる処と言われてきました。
夫婦岩はこの興玉神石と日の出を遙拝する鳥居とみなされています』

『二見興玉神社のご祭神、猿田彦大神は善導の神として「開運招福、家内安全、交通安全」の守護神として信仰され、魂を導き甦(よみがえ)らせる御神威により「甦りの神」と称され、別名「興玉の神」とも称えられております。
古来より土地を領する地主神と云われ、土地の邪悪を祓い清め災厄を除く福寿の神として信仰されております』

今の日本には必要と思われる文言が並んでいる。

近くにいたカップルに写真を撮ってもらうと、満潮に近い上に風が強かったのでびしょ濡れに。

夫婦石

ひー!
吹きすさぶ風で髪はぐしゃぐしゃ。
更に波しぶきで靴もパンツもびしょびしょ。
うぅ・・強制的に禊をさせられたともいえる。

お参りを済ませ、夕暮れの海岸に出て貝拾いをする。
そういえば先日知り合った人が「探してみると意外に簡単に磐笛を見つけることが出来るよ」と言ってたっけ。
とっても素直なわたし。
早速穴のあいた石を探し、真剣に音が出るか試してみる。

暫くして息子が「これ、音が出る。」と白っぽい石を持ってきた。
おお、確かに音が出る!

有難く押し頂き、ホテルに帰る。

このホテルの売りである「蘇民の湯」に入り、夕日が夫婦岩の向こうに沈むのを湯船から眺める。

極楽、極楽。
あー、いい気持ち。

ほっこりとした体と心で部屋に帰る。
布団を敷いてくれていたが、これは40年前実家にあった化繊の布団と同じモノ・・。

あっという間に萎む体と心。

そういや、食事抜きなのにこの辺はレストランはおろかコンビニもなかったので、とりあえずビールだけ買ったんだっけ。
なんかおつまみはないかと鞄の中を探る。
出てきたのは湿気たおせんべいと柿の種と外宮で買った牡蠣の甘辛煮。

空腹を紛らわせるべく、ビールを飲みつつ牡蠣を頬張る。

テレビをつけると、ちょうど遷御の儀が行われていた。

おお、ネット上で日本の最終兵器といわれるサーヤ。
ご立派になられて。
このお歳で風格まで感じられる。

ふむ、「カケコー」ね。
暫くはマイブームになりそうな予感、「カケコー」。

世界に日本が誇る素晴らしい式なんだから正座して観たいところだが、疲れていて無理。
だらしなく化繊の布団に寝転がりながら、下らない感想を持つわたし。

・・あー、お腹すいた。
ビールとおつまみだけじゃ、空腹感は消えない。
牡蠣、買っておいてホントよかった。
でもその牡蠣もすでに食べ尽くした。

廊下からは、赤ちゃんの泣き声が聞こえる。
多分従業員の赤ちゃんがぐずっている様子。

わたしの頭の中で「よーく考えよー、お金は大事だよー」という歌詞が鳴り響く。

昼食の「ボンヴィヴァン」での至福の時間と、水洗トイレの水が流れる音の響く部屋で、空腹を抱えているという、この格差。

正に人生の縮図。

大丈夫。
寝ちゃえば同じだもんね。
空腹だって、寝ちゃえば忘れちゃうし。

20年振りの遷御の儀が行われている時、内宮にほど近い二見浦のホテルで空腹を紛らわせながら寝たことを、20年後の遷宮の時、孫に聞かせてあげたいと思いつつ眠りにつくわたしなのでした。

つづく


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気が付いたらキャンプ場をやっていたマキおかんです。

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