結婚考 (2)

こんにちは。今日も楽しいマキオカです。

昨日に引き続き、「結婚考」。

日本で普通に行われていた「夜這い婚」。
昭和に入っても、地方では普通にあったと聞く。

考えてみたらとっても合理的。
男は拒否権がないってことは、女が「このヒトの子供です。絶対!」と言い張れば、身に覚えのある男は、「あっちの娘の方が良かったのに。」なんて思っても、結婚せざるを得ないってこと。
で、生まれてきた子は、村はずれの田吾作に瓜二つ、なんてこともあるわけで。
でもそうだとしても、今のようにDNA鑑定なんて小賢しいものがあるわけでもなく、とにかく「村の子」として、皆で育てていく。

他人の空似、ということもあるわけだし。
女がそう言ってることだし。
ま、どちらにしても愛しいあの女の子供には違いないわけだし。
「とうちゃん」なんて呼ばれながら育てているうちに、情も湧いてくることだし。

そして結婚に至らない男だって、「夜這い」は許されているから、性欲の処理は大丈夫。
結婚した後もこっそり夜這いが続いていた、なんて話もある。
だから未経験者も今の社会に比べて、格段に少なかったと思われる。

地域に一人くらいはは、未経験の男に指南するのが上手なおばさんがいた、という話も聞いたことがある。
お礼は普段力仕事をやってあげるとか、魚を持って行ってあげるとかでいいらしい。
病気の心配もなく、とってもありがたい存在だったと聞く。

唯一「親がいるところで?それはヤダ。」と思っていた部分も、考えてみれば、今の高校生のように「マリ子の家に勉強に行くから。」とか、見え見えの嘘をついたり、ぐれてホテルで殺されたり、やくざに売られちゃったりするよりよっぽどいい。
親だって、自分たちがやってきたことだから「うちの娘に乱暴なコトしたら承知せんぞ。でも、大人になったもんだわい。」と冷静に狸寝入りできるかも。

「子供は社会で育てましょう」というキャッチフレーズは、どこか絵空事のような匂いのするものだけれど、「夜這い婚」の社会ではリアルに実践されていたと思われる。

だって「村人皆兄弟」だよ。
子供は皆血を分けた子。
年寄りだって自分の血の繋がった爺さん、婆さん。

叱り方にだって情が入るし、真剣にならざるを得ない。
うん、皆いい子に育つよね。

考えてみれば、大奥があんなに厳重に「男子禁制」を標榜していたのはこういった現実があったからなんでしょうね。
確実に「徳川の血」を守るためには、出入り禁止にしなきゃダメ。
どこから夜這いして来るかわからないから、いっそのこと誰も来れないようにしちゃおうってことか。

歴史で習うことって、現代を持ち上げて、過去を貶める傾向があると思うけど、「夜這い文化」もそう。
単にいかがわしくいやらしいものとして語られることが多いけど、それだけ連綿として続いてきたってことは、いろいろな知恵や工夫がされてきた上で、社会の仕組みとして立派に機能していたってことではあるまいか。

現代の社会の最小単位である「家族」でさえ、心もとなくなっている実情を考えれば、過去の「夜這い文化」を馬鹿にするべきではないのは明白だと思う。

16世紀に来日して滞在した宣教師ルイス・フロイスの残した『日欧文化比較』(1585=天正13年)より。

★ヨーロッパでは未婚の女性の最高の栄誉と尊さは貞操であり、またその純潔がおかされない貞潔さである。日本の女性は処女の純潔を少しも重んじない。それを欠いても名誉も失わなければ、結婚もできる。

★ヨーロッパでは夫が前、妻が後ろになって歩く。日本では夫が後ろ、妻が前を歩く。

★ヨーロッパでは財産は夫婦の間で共有である。日本では各人が自分の分を所有している。時には妻が夫に高利で貸し付ける。

★ヨーロッパでは妻を離別することは最大の不名誉である。日本では意のままにいつでも離別する。妻はそのことによって、名誉も失わないし、又結婚もできる

★ヨーロッパでは夫が妻を離別するのが普通である。日本ではしばしば妻が夫を離別する。

★ヨーロッパでは娘や処女を閉じこめておく事は極めて大事なことで厳格に行われる。日本では娘たちは両親に断りもしないで一日でも数日でも、一人で好きなところへ出かける。

★ヨーロッパでは妻は夫の許可がなくては、家から外へでない。日本の女性は夫に知らせず、好きなところに行く自由を持っている。

近代西欧のはるか以前、「遅れていた」と思われがちな日本が、実際はこのようにヨーロッパ人から驚きをもって見られていた。

すごいぞ、日本!!

つづく
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気が付いたらキャンプ場をやっていたマキおかんです。

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